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2025-07-13 13:05:00
ツボ(経穴)とは?
ツボ(経穴)という曖昧な言葉
「ツボを押すと肩こりが楽になる」
「このツボは胃腸に効く」
こういった言説はよく耳にしますが、「ツボとは何か?」を医学的に説明しようとすると、非常に難しい問題になります。
東洋医学における経穴の定義
東洋医学においてツボとは「経絡上に存在する、生理・病理的に重要な反応点」とされます。
経絡は「気・血」が巡るルートとされ、経穴はその流れに作用できる場所と考えられています。
臓腑(内臓)と体表、または全身のバランスをつなぐようなもので、経穴に刺激(鍼・灸・指圧)を加えることで、身体の恒常性維持機能を助けるされています。
西洋医学的な視点:解剖学と機能の一致点
一方、西洋医学では「経絡」や「気・血」といったエネルギー概念は採用されていません。
しかし近年、解剖学・生理学の観点から、いくつか示唆が報告されています。
1. 神経分布との一致
多くの経穴は、末梢神経の分岐点や皮膚知覚神経の密集部位に重なっています。
例:合谷(LI4)は、正中神経・橈骨神経支配領域に近接。
2. 筋膜・結合組織
解剖学的に、筋膜の交差点や滑走性の高い部位に経穴が集中しているケースも報告されています。
3. 局所循環と内臓反射
一部の経穴では、刺激による血流増加や皮膚温上昇が確認されており、
内臓体性反射や軸索反射による反応と一致する可能性があります。
ツボの効果は構造というより反応点として説明されつつあります。
つまり「ツボ=物理的に存在する場所」というよりも、身体の異常を反映しやすい部位”かつ“介入が有効な部位と考えると思います。
鍼やお灸にちょっと興味あるけど…まだ不安という方に、少しでも始めるきっかけになればうれしいです◎